泣きそうな顔ってあるでしょう?この本はそんな顔をしている。でも泣かないんだよね。この本に納められている短編4篇はどれも涙がたまった目でこっちを見てる感じがするのだ。「BULE」という小説に出てくるぬいぐるみ。アル中で自殺したぬいぐるみ作家がつくったという動くぬいぐるみのはなし。すばらしく手触りの良い布で3体をつくりそのあまりで一体を作る。つぎはぎだらけの見た目グロテスクなその一体の悲しい愛らしさ。持ち主の少女に気に入ってもらおうとするむくわれない努力。この人形の目はきっといつも潤んでいる。せつなすぎる。


ISBN:4087475905 文庫 乙一 集英社 2003/06 ¥620

五分後の世界

2004年7月7日 読書
暴力自体は許されることではないし
みとめてはいけないことだけど、
何かを伝えるために
手段として暴力のあり方を表現をすることは
有りなんじゃないかって思う。

決して暴力や残酷なシーンを描くことが目的ではなく
そういう過酷な舞台を用意された主人公が
生きるか死ぬかの極限状態の中でとる行動に
強さを感じ、おろかに行動する人に、
自分を重ね合わせ
そして、主人公がどうやって生き抜いていくのか
知りたくなってどんどん読み進めていくのだ。

本の中で、自分だったら絶対あの時
死に向かっていってしまってる・・
そう思う回数が増えるごとに主人公の強さが何なのか
知りたくなってしまう。



ISBN:4877284443 文庫 村上 龍 幻冬舎 1997/04 ¥560
毎日図書館通い
なんか幸せだなぁ
本漬けな毎日

考えると今のあたしの状態は
職なし、金なし、男なし
のないないづくしなんだけど

幸せ・・・・
本を読んでる間は

今読んでるのは(図書館で)S.キングの「ザ・スリー」
これは続き物の2作目
ファンタジーなのかなぁ
S.キングのファンタジーなんだろな

時代設定とかはっきり書かれていないのだけど
今作では現在から来た(というより連れてこられた)旅の連れと主人公が生きている時代のずれがかかれていてそこがちょと面白い

主人公が暗黒の塔をさがして旅をしてるのだが
その意味なども不明

いろいろな謎が気に掛かる

話自体はなかなかハードなんだけど1作目の少年よりは今の旅の連れのほうが悲壮感がなくっていいなぁと思ふ

といいつつ
お話の盛り上がるところで
面接のお時間と相成ってしまいました

図書館の定位置に本を一旦なごりおしく戻しつつ

つづきはまた明日と心でつぶやくあっしでした



ザ・スリーISBN:4047912395 単行本 池 央耿 角川書店 1996/05 ¥2,037
最近本屋でうろつくと足止めを食らうのが

料理本のコーナー

とてもひもじいのかあたたかさに飢えてるのか

その幸せそうな料理の写真とフンイキに吸い込まれるよにじーっと見てしまう

いわば

となりの家の笑い声の聞こえる団欒をじーっと窓越しに覗いているよな感じ

別にあたしがそんな不幸だなんて思ってない

でもあたしにはありえない世界

綺麗に盛り付けられたその料理の向こうに

幸せな家族の姿がみえるつーか

良いお母さんとかわいい子供

やさしいだんな

そんな風景が見えるつーか

指くわえて見てるつーか

ありえないつーか、ありえない!

あたしにはありえない!

そんなこんなで

大量に料理関係の本を購入

病んでます




「ごちそうさまが、ききたくて。―家族の好きないつものごはん140選」
ISBN:4579204212 単行本 栗原 はるみ 文化出版局 1992/11 ¥1,554

夜啼きの森

2004年6月20日 読書
ISBN:4043596049 文庫 岩井 志麻子 角川書店 2004/05 ¥540

読んでいると独特の文体に誰かに添い寝してもらいながら耳元で語り聞かされているよな気になってくる。濃厚で色気があってぞっとする。彼女の全ての本に共通するしんとした悲しさも健在。自分ではどうすることもできない運命に従わざるをえない悲しみ。しんしんとした夜に読むのがおすすめ。